前編:旅・食・レストラン編
この夏、フランスを訪れました。いつもご愛顧してくださる皆様にはお時間をいただき誠にありがとうございました。
24年前にも一度訪れたことのあるフランスですが、今回は観光だけでなく、パリのアパートに滞在したり、スーパーで買い物をしたり、実際に料理や洗濯をしたり。

整理収納や家事に関わる仕事をしていることもあり、旅をしながらもついつい「フランスの人はどんなふうに暮らしているんだろう?」と住まいや生活に目が向きました。
実際に過ごしてみると、日本とはまったく違うところもあれば、「日本の暮らしって、実はものすごくよく考えられているんだな」と改めて気づくこともたくさんありました。
今回12日間過ごして感じた「フランスの暮らし」について書いてみたいと思います。

心配していた夏の暑さ。実際は日本よりずっと過ごしやすかった
出発前、一番心配していたことのひとつが暑さでした。
到着した最初の2日間は最高気温36℃ほどの予報。

「日本と同じくらい暑かったら大変だな」と覚悟していましたが、実際に歩いてみると印象はまったく違いました。
湿度が低くカラッとしているため、思ったほど汗をかきません。
日本の夏のような、外に出た瞬間にまとわりつくような暑さや、無風の中で体力を奪われていく感じがありませんでした。

そして何より違うのが朝晩です。
朝は10時くらいまで涼しく、夜も9時を過ぎる頃には秋のような風が吹きます。8時を過ぎても明るいので、テラスはどこもいっぱい
途中訪れたベルギー・ブリュッセルは24℃前後でとても快適。その後パリに戻ったらさらにそちらも涼しくなっており、体感としては日本のゴールデンウィーク頃のような爽やかな日が続きました。

帰国して改めて驚いたのが日本の暑さ。
朝7時の時点ですでに「今日は暑くなる」という感じ、9時を過ぎればかなりの暑さ。湿気と無風で汗がダラダラです😅
気温の数字だけでは、その土地の「暑さ」は分からないものだと実感しました。
フランスパンを楽しむつもりが、日本食が恋しくなる
今回は「せっかくフランスへ行くのだから、おいしいパンやフランス料理を楽しもう」と思い、日本食をほとんど持っていきませんでした。


ところが途中から、ものすごく日本食が食べたくなりました(笑)。
海外旅行へ行く方には、やはりお味噌汁や梅干しなど、少しでも日本の味を持っていくことをおすすめします。
パリにも日本食レストランはありますが、私が訪れたのはちょうど夏休み。バカンスで休業しているお店も多く、さらに日本の食品は驚くほど高価でした。
アジア食品店では小さなお醤油が800円以上、納豆も3パックで800円以上。
パリの百貨店では、めんつゆが日本円にして3,000円ほどで販売されているのを見て驚きました。
日本にいると当たり前に手に入るものも、海外へ行けば貴重品です。
フランス料理はおいしい。でも毎日食べるには少し重かった

もちろん、フランスでいただいた料理はとてもおいしかったです。
ステーキや牡蠣、ロブスターなどのシーフードも楽しみました。


ただ、普段比較的あっさりした食事をしている私には、バターをたっぷり使った料理と一皿の量がなかなかの強敵でした。
最初の数日は日本と同じ感覚で注文してしまい、食べきれず残してしまうことも。
途中からはサラダやメインをシェアし、足りなければ追加するようにしました。

そうすると、お料理も楽しめるし、一緒に出てくるおいしいバゲットも楽しめます。
バゲットは、日本でいえばお漬物のような感覚なのかと思うほど、本当によく出てきます。
そして胃が疲れたときに救われたのが、中華料理とレバノン料理でした。
特にレバノン料理は今回初めてしっかり食べましたが、豆や野菜を使った料理が多く、とてもおいしい。

フランス料理の合間にこうした食事を入れると、長期滞在でもかなり楽になると思います。

だからこそ、アパート暮らしが最高に楽しかった

今回の旅で、とても気に入ったのがパリでのアパート滞在でした。
友人から、
「レストランより、スーパーやデリで買って部屋で食べる方がおいしかった」
と聞いていたのですが、私もまったく同じ感想です。


生ハムとチーズ、ワイン、そこにデリが一品くらいあれば大満足。デザートでケーキがあったら最高のご馳走です。
アパートなら、その日の体調やお腹の具合に合わせて好きなものを少しずつ食べられます。

フランスは、食材そのものがおいしい。
パリを少し離れると農地が広がり、スーパーには新鮮な野菜や果物、肉、魚がたくさん並んでいます。
バゲットは法律によって価格や製法に一定のルールがあることもあり、驚くほど手頃。
大きなバゲットも1本200円前後で買えました。

ワインも高級なものばかりではありません。
私が訪れたワインショップでは、店員さんが2,000円以内のおいしいワインをたくさん教えてくれました。

地元の方がサッと買っていったロゼを真似して私も一本購入。日本へ持ち帰って飲むのを楽しみにしています。
次に長期滞在するなら、ホテルは数日だけ楽しみ、残りはアパート。
そんな過ごし方が私には合っていそうです。
洗濯もできますし、外食費も抑えられ、何より「旅行する」というより、その街で少し「暮らす」ことができます。

「アジア人は冷たくされる?」心配していたレストランで感じたこと
渡航前、少し心配していたことがあります。
「フランスではアジア人に冷たいことがある」
「レストランであまり良くない席に通されることがある」
そんな体験談を目にしていたからです。

もちろん人やお店によって違うでしょうし、私の12日間の経験だけで判断することはできません。
ただ、少なくとも今回の私は、そのような経験を一度もしませんでした。
むしろ、とても親切にしていただいた印象です。
私はフランス語を話せませんが、
「Bonjour」
「Merci」
「S’il vous plaît」
など、簡単な挨拶や注文だけはできるだけフランス語で伝え、その後は英語で話していました。
フランスで過ごして感じたのは、言葉を完璧に話すことよりも、まず相手に挨拶をすることがとても大切なのではないかということです。

そしてもうひとつ、私は旅行中もおしゃれを楽しむことにしました。
防犯対策として「目立たない服装を」と書かれていることもありますが、どうせ見た目から旅行者であることは分かります。
それなら、私は好きな服を着ようと思いました。
ワンピースに白いスニーカーを合わせたり、歩く距離が少ない日はパンプスにしたり。

ジヴェルニーへ行った日も、花の庭を訪れるのだからと花柄のワンピースを選びました。
結果として、これはとても良かったと思っています。


フランスの街やレストランそのものがおしゃれなので、こちらも少しおしゃれをして出かけると、その空間をさらに楽しめます。
毎回レストランを予約していたこともあり、景色の良い席に案内していただくことも多くありました。
防犯にはもちろん注意しながらも、「怖いから目立たないようにする」ことばかり考えず、その土地に合わせて装うことも旅の楽しみなのだと思います。

フランス人は「待つ」のが上手
レストランで最初に戸惑ったのが、店員さんを呼ぶタイミングでした。
日本なら呼び出しボタンやタッチパネルがあり、自分のタイミングで注文できます。
でもフランスでは、隣のテーブルのご婦人を見ていても、皆さん店員さんが来るのをゆったり待っています。
「辛抱強い」というより、「待つことを嫌がっていない」という表現の方が近いかもしれません。
おしゃべりしながら待っている。
そして店員さんも、前菜を食べ終われば次へ、食事が終わればデザートへ、とこちらの様子を見ながらちゃんと来てくれます。

それに気づいてから、私も無理に店員さんを呼ぼうとするのをやめました。
「待っていれば大丈夫なんだ」
と思ったら、とても楽になりました。

街を歩く人のスピードも、日本よりずっとゆったりしているように感じます。
私自身、パリにいる間はほとんど走りませんでした。
時間の流れそのものが、日本とは少し違うのかもしれません。

電車では遅延や故障トラブルで止まってしまったり、予期せぬことも色々ありましたが、お客さんは声を荒げたり慌てる様子はありません。
悲観しても、しなくても自分の力ではどうにもならない。そして最後はなんとか上手く行くもんです^^
最後に
食事やレストランだけでも、日本との違いをたくさん感じた今回の旅。
でも、12日間過ごして特に印象に残ったのは、もっと日常的な「時間の使い方」や「住まい」の違いでした。
後編では、フランスの人たちのゆったりとした時間の流れや、パリのアパートで実際に暮らして気づいた、日本の住まいのすごさについて書いてみたいと思います。
